ダイバーシティ&インクルージョンの進化形「DE&I」が、人事戦略の重要テーマとして注目されるわけ
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SDGsの基本理念は「誰一人取り残さない(No one will be left behind)」ですが、これに関連して、さまざまな理由から主体的な社会参画の機会を得られない人々を支援するために、従来キー概念として重要視されていた「D&I(Diversity&Inclusion:多様性と[社会的]包摂)」が近年は「Equity(エクイティ、公正)」を加えた、「DE&I(Diversity,Equity&Inclusion)」へ進化しています。企業はこの進化形の考えとどう向き合うべきでしょうか? 今回はこの問題について考えてみましょう。
D&Iは人権だけでなく、ビジネスでも重要
ダイバーシティ(Diversity:多様性)は全ての人の人権を保障する上で非常に重要です。世の中には性別や国籍、信条、障がいの有無、育児中など、多様な属性を持った人がいます。そして、その多様な人々が自分らしくあるためにはお互いを尊重し、その存在を排除しようとするのではなく、「受け入れる」ことが必要です。これを社会全体で行うことが(ソーシャル)インクルージョン(Inclusion:包摂)です。つまり、多様な人々が自分らしく存在でき、お互いに認め合うことがD&Iなのです。
D&Iは人権だけでなく、ビジネスでも重要な役割を果たします。多様な人々の存在は多様な意見による組織の活性化、そして多様なマーケットの創造につながります。ダイバーシティとインクルージョンの両立は人間らしさとビジネスの活性化の両立にもつながる考え方だといえるでしょう。だからこそ、メンバーの年齢や性別の構成が偏り、考え方が同質化して組織の停滞に悩む企業こそ、積極的に自分たちと異なる属性の人を尊重し、求めることが期待されます。
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