1ヶ月のアクセスランキング
わが国では新規学卒(以下、新卒)者の採用上の社会的慣行として、卒業時の新卒一括採用が戦後の雇用慣行として行われている。外国では採用上このような雇用慣習はなく、必要に応じ、その都度募集して採用する個別採用制度が行われている。わが国の場合は、優秀な人材を早く、卒業の前に採用したいとの企業間の採用競争が激しく、人材の確保のために、卒業年度の前よりいわゆる「青田買い」として採用が無秩序の状態となったことから、その正常化のためいろいろな採用政策が行われてきたが、必ずしも功を奏していない。今回は、新卒者の採用内定を巡る問題について取り上げる。
一括採用のガイドラインと採用内々定
最近では、職安行政当局のガイドラインとして、新規学校卒業者の採用の公正・適正化として、ルールが示されている。たとえば、新規大学等卒業予定者の本年度採用については次のようになっている。高校卒業者についても同様に別途開始時期などが定められている。
大学等卒業予定者の就職・採用活動に関する開始時期
- 採用広報活動開始日:卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
- 採用選考活動開始日:卒業・修了年度の6月1日以降
- 正式な内定日:卒業・修了年度の10月1日以降
※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。