総務の引き出し(デジタル化推進)
多言語対応で注目、中国製の生成AI「DeepSeek」とは? 利用には多くのリスクも
日本クラウドコンピューティング株式会社 代表執行役 ITコンサルタント/AI研修教育研究所 所長 清水 圭一
最終更新日:
2025年04月10日
今回は、総務が知っておくべき中国製の生成AI「DeepSeek」のリスクと対策について解説します。
生成AIの業務活用が進む中での新たな課題
近年、企業の業務効率化が求められる中で、「生成AI」の活用が加速しています。ChatGPTをはじめとする生成AIは、文章の自動作成やデータ分析にとどまらず、企業のさまざまな部門で実務を支援するツールとして導入が進んでいます。特に、企業全体の管理を担う総務部門においても、生成AIは業務の効率化やコミュニケーションの円滑化に貢献すると期待されています。
総務部門では、以下のような業務で生成AIの活用が広がっています。
- 社内設備・備品管理の最適化
- 備品の使用状況や在庫データの分析
- 購入・補充の適切なタイミングの予測によるムダなコスト削減
- 社内設備の保守・点検スケジュールの自動調整
- 社員の問い合わせ対応の自動化
- チャットボットによる社内の規定・ルールに関する問い合わせ対応の自動化
- 人事関連のFAQ(福利厚生、休暇制度、社内手続きなど)の案内
- 総務部の対応負担の軽減による、業務の効率化の実現
- 社員間のコミュニケーションの円滑化
- 社内メールや掲示板の内容の自動要約
- 社員からの意見や提案の分析を踏まえた、経営層に報告する仕組みの構築
- 社内イベントの企画・運営において、社員の関心を分析し、最適なテーマの提案
- 部門間の情報共有と連携強化
- 各部門の業務報告書や会議議事録の自動要約
- 社内ポータルサイトやナレッジ共有プラットフォームの情報の整理
- 部門ごとの業務課題の分析を踏まえた改善策の提案
このように、生成AIは総務部門の業務効率化を促進し、企業全体の運営を支える重要なツールとなりつつあります。
しかし、一方で生成AIの活用にはリスクも存在します。特に、中国企業が開発した「DeepSeek」のようなツールを無防備に導入することは、情報管理やセキュリティの面で大きな危険を伴う可能性があります。本記事では、中国製の生成AI DeepSeekのリスクについて詳しく解説し、総務が取るべき対策について考えていきます。
DeepSeekの特徴と注目される背景
中国企業が開発した「DeepSeek」は、低コストで多機能なAIツールとして注目され、一部の企業で導入が進んでいます。ここでは、DeepSeekの特徴や、導入が拡大している背景について解説します。
※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。
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