総務の引き出し(メンタルヘルス)
部下のメンタルヘルス不調サイン、見逃していませんか? 明日からできる「ラインケア」のポイント
インクルード株式会社 副本部長兼企業連携チームマネージャー 山川 隆司
最終更新日:
2025年12月17日
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これまでの記事では、メンタルヘルス不調により休職した方への対応を中心に、リワークの活用方法などについてお伝えしてきました。今回は、そうした方をサポート・管理する立場の人が意識すべき「ラインケア」の観点について解説します。
メンタルヘルスの4つのケア
厚生労働省はメンタルヘルス対策の基本として、企業が取り組むべき「4つのケア」を、以下の図表のように示しています。これは、「従業員自身」「上司」「産業保健スタッフ」「外部の専門機関」の4つの視点から従業員の心の健康を支える仕組みです。
(1)セルフケア:従業員自身が自分の健康を守る力
まず大切なのは、従業員自身が心身の変化に気付き、適切に対処できるようになることです。セルフケアでは、自分のストレスや疲労、睡眠の状態、感情の揺れなどを把握し、悪化しないように早めに対応します。
たとえば、「最近寝付きが悪い」「業務に集中できない」「気分の落ち込みが続いている」。こうしたサインを感じ取り、自分で負荷を調整したり、周囲へ相談したりすることがセルフケアの第一歩です。企業としては、セルフケア教育やストレスマネジメント研修、eラーニングの実施、相談窓口の整備などを通じて、従業員が自分の心の状態を理解しやすい環境を整えることが重要です。
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