総務の引き出し(メンタルヘルス)
仕事と家庭の両立に悩む「働き盛り世代」は要注意 年代層別に出やすいメンタルヘルス不調とは
インクルード株式会社 副本部長兼企業連携チームマネージャー 山川 隆司
最終更新日:
2026年01月19日
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近年増加傾向にある、日本のメンタルヘルス不調や精神疾患患者数。年代層によって、発症しやすい不調の種類やその背景となる要因は異なり、それぞれの世代に合わせたケアやサポートが求められます。今回は、年代層別に見たメンタルヘルス不調の傾向と、その原因について解説します。
年代層における精神疾患患者の特徴について
厚生労働省が実施する「患者調査」では、精神疾患(精神および行動の障害:Fコード)のある人がどの年代層に多いのか、病院に通う外来患者と入院患者ではどのように構造が異なるのかを詳しく把握することができます。
まずは、2023年の「患者調査結果の概況」を基に、「精神疾患が多い年代層」について解説をしておきます。
精神疾患で医療機関を受診している「外来患者」の年齢分布から、内容を解説していきます。患者調査では10歳刻みで受療者数が集計されていますが、その傾向を簡易的に整理すると、次のようになります。
- 0~14歳:比較的少ない
- 15~29歳:徐々に増える(不安障害・発達障害など)
- 30~44歳:大きく増える
- 45~64歳:最も多い
- 65歳以上:やや減るが依然として多い
外来患者で最も多いのは 45〜64歳の「働き盛り世代」 です。この世代は仕事での責任の増加や家庭での役割との両立、多忙な生活などによって、精神的負荷が特に大きくなりやすいことが特徴です。
管理監督職などの責任のある役職に従事する方が増える年代でもあり、その責任の重圧に押しつぶされてしまう人や、仕事を抱え込んでしまう人、また完璧主義的な「タイプA性格(※)」傾向を持つ人が見受けられます。
※ 競争心が強いことに加え、時間に追われやすく、完璧を求めて行動しがちな性格傾向を指す。もともとは心臓病リスクの研究から生まれた概念であり、一定の行動パターンを示す人々を分類したもので、ほかにも穏やか・マイペースで柔軟な性格のタイプB、協調的・我慢強いが内面のストレスをためやすいタイプCなどの性格などがある
症状としては、うつ病・適応障害・不安障害・睡眠障害といった疾患が主な内容として挙げられます。
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