総務の引き出し(労務管理)
継続導入の場合は3月中に手続きを 2024年4月施行「裁量労働制」の改正、実務への影響
岡田人事労務管理事務所 所長、株式会社ワーク・アビリティ 代表取締役 岡田 良則
最終更新日:
2023年07月21日

1ヶ月のアクセスランキング
裁量労働制に係る省令・告示が改正され、2024年4月1日より施行されます。特に、専門業務型裁量労働制について個別に本人の同意が必要になる点が大きな改正ポイントです。同年4月1日以降は専門業務型裁量労働制の労使協定、企画業務型裁量労働制の労使委員会の運営規程や決議などについて新たな手続きが必要となります。現在すでに裁量労働制を導入していて労使協定や労使委員会の決議の有効期間がまだ残っている場合でも、同年4月1日以降は法改正に対応した協定・決議が必要です。
裁量労働制の種類と指摘される問題点
裁量労働制とは、業務遂行の手段や時間配分等を従業員の裁量に委ね、実際に働いた時間にかかわらず、あらかじめ定めた時間(みなし時間)を労働時間とみなす制度です。
裁量労働制は2種類あります。1つは新技術の研究開発やシステムコンサルタントなど専門性の高い19の業種に適用できる「専門業務型」裁量労働制です。もう1つは企画立案や調査・分析などの業務に適用できる「企画業務型」裁量労働制です。
裁量労働制は、自由度の高い働き方で社員のモチベーションアップや生産性向上につながる面もありますが、「長時間働かせても残業代を支払わなくてよい制度」と誤解されることもあり、長時間労働の温床になりやすいことが指摘されています。
裁量労働制、2024年4月の改正のポイントは?
※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。