属人化を防ぐカギは「知識の見える化」 ChatGPT×クラウドDrive連携で行う引き継ぎ術
人手不足が進む中、業務の属人化は大きなリスクです。引き継ぎを仕組み化するには、AIとクラウドの連携活用がカギになります。今回は、ChatGPTとクラウドDriveを使った、業務継承の新しい形を解説します。
人手不足が招く引き継ぎリスク
近年、多くの企業で人材の流動性が高まり、退職や異動、育児・介護による長期休業など、職場の人員入れ替わりが頻繁に起こっています。特に総務部門は人事・労務・設備管理・契約事務など幅広い業務を担っており、担当者が替わるたびに引き継ぎの質が業務継続の成否を左右します。
しかし現場では、以下のような問題が多発しています。
- マニュアルが古いまま放置されている
- 業務フローが属人的で「聞かないとわからない」
- 引き継ぎが短時間で形骸化してしまう
特に属人化を放置すると、後任者はゼロから業務を再構築せざるを得ず、生産性が著しく低下してしまうのです。
こうした課題を解決する手段として、ChatGPTとクラウドストレージの連携活用が注目されています。特にChatGPTの有料プラン(GPT-4搭載のTeam/Enterprise版)では、Google DriveやMicrosoft OneDrive、Dropbox、SharePointといった主要なクラウドDriveと直接接続し、保存された文書を参照しながら回答を生成できるようになりました。
ChatGPT × クラウドDrive連携とは
OpenAIのChatGPT Plus/Team/Enterpriseでは、コネクター(Connectors)機能を通じてクラウドDrive内のドキュメントを直接検索・要約・分析できます。連携可能な主なストレージは以下の通りです。
- Google Drive
- Microsoft OneDrive
- Dropbox
- SharePoint
この連携により、以下のことが可能になります。
(1)文書の横断検索と要約
Drive内の複数文書を読み込み、業務手順や必要情報を自動抽出
(2)複数ファイルの情報統合
部署内のマニュアル・チェックリスト・報告書などを一括で整理
(3)質問応答型のナレッジ活用
「この業務はどう進めるのか」「必要書類は何か」といった質問に即時回答
これにより、従来の「資料を探す→読む→整理する」という時間を大幅に短縮でき、引き継ぎの効率と品質を飛躍的に高められます。
※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。
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