『月刊総務』調査

約7割が外国人従業員の雇用を検討。雇用したことのある4社に1社がトラブル経験あり

月刊総務 編集部
最終更新日:
2024年07月08日
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『月刊総務』は、全国の総務担当者を対象に「外国人雇用についての調査」を実施し、130名から回答を得た。

  1. 調査結果 概要

約7割が外国人従業員の雇用を検討したい意向あり

今後、外国人従業員の雇用を検討したいと思うか尋ねたところ、約7割が「はい」と回答した(n=130)。

グラフ1

外国人雇用の検討理由は「人手不足の解消」「企業のダイバーシティ推進」「多様な視点やアイデアを取り入れるため」など

外国人従業員の雇用を検討したい理由を尋ねたところ、「人手不足を解消するため」が62.5%で最も多く、「企業のダイバーシティ推進のため」が44.3%、「多様な視点やアイデアを取り入れるため」が40.9%と続いた(n=88/外国人従業員の雇用を検討したい企業)。

グラフ2

外国人雇用で重視したことは「日本語能力」がトップ

外国人従業員を雇用する際に重視したことを尋ねたところ、「日本語能力」が67.1%で最も多く、「コミュニケーション力」が60.8%、「専門知識やスキル」が46.8%と続いた(n=79/外国人従業員を雇用している企業)。

グラフ3

外国人従業員向けに実施している取り組みについて尋ねたところ、「何もしていない」が35.4%で最も多く、「言語習得のサポート」が24.1%、「相談窓口の設置」が22.8%と続いた(n=79)。

  • 何もしていない:35.4%
  • 言語習得のサポート:24.1%
  • 相談窓口の設置:22.8%
  • 文化や習慣に関する研修:21.5%
  • メンター制度:21.5%

外国人従業員を採用する際の課題、1位「在留資格や就労許可の管理」2位「コミュニケーション」3位「能力・スキルの把握」

外国人従業員を採用する際に課題となることを尋ねたところ、「在留資格や就労許可の管理」が64.4%で最も多く、「コミュニケーション」が57.7%、「能力・スキルの把握」が49.2%と続いた(n=130)。

グラフ4

外国人雇用の環境づくりで難しいことは「従業員間のコミュニケーションのフォロー」が最多

外国人従業員を雇用するための環境づくりで難しいと思うことを尋ねたところ、「従業員間のコミュニケーションのフォロー」が70.8%で最多となった(n=130)。

グラフ5

4社に1社が外国人雇用でトラブル経験あり

外国人従業員の雇用で、トラブルが発生したことがあるか尋ねたところ、25.3%が「はい」と回答した(n=79/外国人従業員を雇用している企業)。

グラフ6

<トラブルの内容 / 一部抜粋>

  • 日本では法律に抵触するものの売買を行っていた。
  • 残業をさせろとユニオンと結託し、会社へ乗り込んできた。
  • コミュニケーション不足によるヒヤリハット。
  • 配属された部署で英語を話せる人がほぼおらず、偶発的なコミュニケーションが生まれず、本人のモチベーションが低下して退職した。
  • 住居での住民とのトラブル(ゴミ出し・騒音など)

外国人従業員を雇用するために必要な政府や行政からのサポートは「日本語教育」「ビザや労働許可の簡素化」「文化適応のためのプログラム提供」など

今後、企業が外国人従業員を雇用するために、政府や行政からどのようなサポートが必要だと思うか尋ねたところ、「日本語教育のサポート」が64.6%で最も多く、「ビザや労働許可の簡素化」が57.7%、「文化適応のためのプログラム提供」が50.0%と続いた(n=130)。

グラフ7

外国人従業員が企業内で活躍するために必要な能力は「日本語能力」「コミュニケーション力」「文化適応力」など

外国人従業員が企業内で活躍するために、必要な能力はなんだと思うか尋ねたところ、「日本語能力」が74.6%で最も多く、「コミュニケーション力」が65.4%、「文化適応力」が53.8%と続いた(n=130)。

グラフ8

総評

今回の調査では、約7割の企業が外国人従業員の雇用に意欲的である一方で、言語をはじめとする課題を強く感じていることが明らかとなった。

外国人従業員が活躍するために必要なスキル、外国人従業員を雇用する際に重視したこと、そして、企業が外国人従業員を雇用するために政府や行政に求めるサポートと、さまざまな質問に対して「日本語」がトップとなった。言語の壁はもちろん大きな課題だが、それだけではなく、文化や習慣、仕事の進め方、価値観の違いについてもお互いに理解することが必要となる。

日本には「いわなくても察する」文化があるが、これはトラブルの元になりかねない。認識のすれ違いが起きないように、就業規則やマニュアルなどルールを明示することも大切になる。

また、外国人雇用を推進したい理由として、ダイバーシティ推進という声が多く上がった。違う目線をいかに組み合わせるかがイノベーション創出の原則。外国人雇用のための環境づくりを総務が主体となって実施することは、企業の競争力向上にもつながる重要な任務だといえるだろう。


【調査概要】
調査機関:自社調査
調査対象:『月刊総務』読者、「月刊総務オンライン」メルマガ登録者ほか
調査方法: Webアンケート
調査期間:2024年5月14日〜2024年5月21日

■調査結果の引用時のお願い
本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、出典元の表記をお願いします。
例:「『月刊総務』の調査によると」「『月刊総務』調べ」など

※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。

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