『月刊総務』調査

テレワークの方が従業員のメンタルケアが難しいが7割超。テレワーク推進でストレスが増えたと実感

月刊総務 編集部
最終更新日:
2020年09月30日
mentalhealth2

『月刊総務』は、全国の総務担当者を対象にメンタルヘルスケアに関する調査を実施し、255名から回答を得ました。

  1. 調査結果 概要

リリースはこちら

※グラフはクリックで拡大できます。

テレワークの推進で半数以上の総務がストレスが増えたと実感

mentalhealth1

テレワークの推進によってストレスが増えていると感じているか尋ねたところ、「とても増えた」「やや増えた」が合わせて54.6%と、半数以上の総務がテレワークの推進によりストレスが増えたと実感していることがわかりました。(n=218/テレワークを実施したことがある企業)

とても増えた:10.6%
やや増えた:44.0%
・やや減った:16.1%
・とても減った:10.1%
・変わらない:19%

 

<ストレスが増えた理由 / 一部抜粋>
・雑事が全て総務に振られているから。
・同僚とのコミュニケーションが減った。家族の理解が得られにくく、家庭での勤務は居心地が悪い。
・出社した際に他担当者の業務がすべて降り注ぐ事態となっている。
・オフィスとリモートをつなぐ目に見えない業務があるため。
・テレワーク規定がなく、指示も曖昧で仕事がしにくい。
・話せば数分で終わることが、テキストでのやりとりになりやりにくく、無駄に時間がかかってしまうこと。
・仕事とプライベートの区切りがつかなくなった。

<ストレスが減った理由/ 一部抜粋>
・来客対応、電話応対が相当減ったため作業が捗る。
・通勤時間が無くなったことによる時間の有効活用ならびにストレスの軽減。
・業務属人化が解消されつつある。
・自宅業務により、集中して業務遂行出来る。

<変わらない理由/ 一部抜粋>
・総務としては印鑑文化が残っているのでそのために制約がある点は否めない。
・良し悪しがあって、在宅時は作業に集中できるが、電話での応対はとても増えてしまった。
・在宅勤務はごく一部の部署にとどまるため

従業員のメンタル不調の要因「テレワークによるコミュニケーション不足・孤独感」

新型コロナウイルスの感染拡大以降において、従業員のメンタル不調の要因が何だと思うか尋ねたところ、「テレワークによるコミュニケーション不足・孤独感」が60.0%で最も多く、「外出しないことによる閉塞感」が56.5%、「新型コロナウイルス感染への不安感」が54.9%と続きました。(n=255)

mentalhealth2

・テレワークによるコミュニケーション不足・孤独感:60.0%
・外出しないことによる閉塞感:56.5%
・新型コロナウイルス感染への不安感:54.9%
・オンとオフの切り替えの難しさ:52.5%
・運動不足:48.6%
・家族のいる場で仕事をするストレス:36.9%
・事業縮小や業績悪化等による経済的な不安:29.4%
・生活リズムの乱れ:23.1%
・仕事のプレッシャー増加:15.7%
・テレワークによる労働時間の増加:13.3%
・新型コロナ以前と要因に変化はない:6.7%
・その他:4.7%

従業員からのメンタル不調の相談内容は「孤独感」「新型コロナ感染不安」「業績不安」など

新型コロナウイルスの感染拡大によって、従業員からのメンタル不調の相談に変化があるか尋ねたところ、「把握できていない」が36.5%で最も多く、「変わらない」が32.2%と続きました。(n=255)

・把握できていない:36.5%
・変わらない:32.2%
・やや増えた:16.5%
・相談は全くない:12.9%
・とても増えた:1.2%
・やや減った:0.4%
・とても減った:0.4%

<相談内容/ 一部抜粋>
・孤独感や、コロナ感染の不安
・収益悪化による不安
・仕事とプライベートの切り分け。 社員それぞれの仕事時間が異なるため、時間に制限なくメールなどの連絡がくること。
・生活のリズムが乱れることに対する不安。
・社会との繋がりが感じられなくなったと聞くことが多い。
・Web会議でのパワハラ的言動からの不安増加
・問題がハッキリしている人はまだ少なく、漠然と「今後どうなるんだろう」と思っている人が多いように思います。

「テレワークの方が従業員のメンタルケアが難しい」73.3%

mentalhealth3

テレワークの方が従業員のメンタルケアが難しいと思うか尋ねたところ、「はい」が73.3%、「いいえ」が26.7%という結果になりました(n=255)

・はい:73.3%
・いいえ:26.7%






メンタルケア施策は1位「相談窓口の設置」2位「朝礼・夕礼等の実施」。「何も実施していない」は28.2%

従業員のメンタルケアのために行っている施策について尋ねたところ、「相談窓口の設置」が34.1%で最も多く、「朝礼・夕礼等の実施」が26.7%、「アンケートや聞き取りの実施」が22.0%と続きました。また、「実施している施策はない」が28.2%という結果になりました。(n=255)

mentalhealth4

・相談窓口の設置:34.1%
・朝礼・夕礼等の実施:26.7%
・アンケートや聞き取りの実施:22.0%
・ストレスチェックの強化:20.8%
・1on1の推進:16.9%
・社内イベントの実施(オンライン):13.3%
・雑談タイムを設ける:11.4%
・社内イベントの実施(オフライン):3.5%
・その他:4.7%
・実施している施策はない:28.2%

管理職向けのラインケア研修は70.2%が「行っていない」

mentalhealth5

テレワークの推進により、管理職向けのラインケア研修に変化があるか尋ねたところ、「研修は行っていない」が70.2%と大半を占め、「研修の内容を見直した」が22.9%という結果になりました。(n=218/テレワークを実施したことがある企業)

・研修は行っていない:70.2%
・研修の内容を見直した:22.9%
・研修の対象者を見直した:4.6%
・研修の回数を増やした:2.3%

※ラインケア:企業などの職場のメンタルヘルス対策において、部長・課長などの管理監督者が直属の部下にあたる労働者へ、個別の指導・相談や職場環境改善を行う取り組みのことを指します。

総評

今回の調査では、テレワークの方が従業員のメンタルヘルスケアが難しいと考えられていることや、半数以上の総務がテレワークの推進によってストレスが増えていることがわかりました。

総務が抱えるストレスについては、細かい相談事が全部総務に来るようになったことやテレワーク関連の業務による負担が増えたという業務に関する要因の他、「テレワークが休暇と化している」「テレワーク規定が曖昧」「社内コミュニケーションの低下」など、総務に限らず全社的な課題と言うべき要因もありました。

テレワークや新型コロナウイルスにより従業員のメンタルヘルスケアが難しいと実感している一方で、約3割の企業が従業員のメンタルケア施策を実施していないことや、約7割の企業が管理職のラインケア研修を実施していないこともわかりました。新型コロナウイルスで日常生活や働き方が急激に変わってから半年が過ぎ、新しい日常に慣れるとともに疲れも出てくるでしょう。企業は、テレワーク時代における従業員のメンタルケアの在り方を考えることが必要とされているのではないでしょうか。


【調査概要】
調査名称:メンタルヘルスケアに関する調査
調査対象:『月刊総務』読者、「月刊総務オンライン」メルマガ登録者ほか
調査方法: Webアンケート
調査期間: 2020年9月14日〜9月18日
有効回答数:255件

■調査結果の引用時のお願い
※本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、出典元の表記をお願いします。
例:「『月刊総務』の調査によると」「『月刊総務』調べ」など

続きは無料の会員登録後にお読みいただけます。

  • ・組織の強化・支援を推進する記事が読める
  • ・総務部門の実務に役立つ最新情報をメールでキャッチ
  • ・すぐに使える資料・書式をダウンロードして効率的に業務推進
  • ・ノウハウ習得・スキルアップが可能なeラーニングコンテンツの利用が可能に

※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。

著者プロフィール

g-soumu-editors-portrait-webp


月刊総務 編集部

パンデミック、働き方の変化、情報技術への対応など、今、総務部門には戦略的な視点が求められています。「月刊総務オンライン」は、そんな総務部門の方々に向けて、実務情報や組織運営に役立つ情報の提供を中心にさまざまなサービスを展開するプラットフォームです。


『月刊総務』調査」の記事

2022年11月10日
Z世代のマネジメントは「難しい」の回答が半数以上。「ハラスメント扱いされる」といった悩みも
2022年10月11日
中途入社者の「オンボーディング」。充実度により定着率22ポイント、パフォーマンス30ポイントの差
2022年09月09日
「総務が成果を出せている」役職あり・なしで21ポイントの差。4割弱の総務が「アジャイル」実践
2022年08月09日
人権リスクの対象は8割が「ハラスメント」。リスクに対し対策している企業は6割にとどまる
2022年07月05日
「リスキリング」に取り組んでいる企業は3割未満。その大多数が学ぶ内容、進捗管理を個人任せに
2022年06月09日
事業承継に関わったことのある総務は2割以下。国の公的支援策を7割近くが「知らない」
2022年05月19日
ウェルビーイングに取り組んでいる企業は約半数。測定のアセスメント実施は約2割にとどまる
2022年04月07日
半数以上が会社のDX推進の取り組みは不足と評価。課題は「従業員のリテラシー不足」が最多。
2022年03月01日
約8割が総務の仕事を社内にアピールできず。総務は「なんでも屋」「雑用係」のイメージ
2022年01月27日
コロナ禍のBCPは見直す必要があるも未対応。テレワークは出社とのハイブリッドで継続が半数
2021年12月23日
女性特有の健康課題を問題視するもセクハラを心配する声。フェムテックの活用に6割強が興味あり
2021年11月29日
オンライン商談用の個別ブース不足が課題に。今後のオフィスの役割は「社内コミュニケーション」
2021年11月01日
約9割の総務が総務の仕事が好きと回答。一方、総務の仕事は適正に評価されていないとの声が多数
2021年10月22日
心身の不調を訴える従業員が昨年より増加傾向。テレワークによるコミュニケーション不足などが要因
2021年09月30日
約7割の企業が副業先での社員の労働時間を「把握していない」。総務は自身の副業に意欲的な傾向に
2021年07月29日
約7割の総務が男性育休を推進したいと回答する一方、3割以上が何の施策もしていない
2021年06月30日
約2割の企業は水害対策未実施。9割以上がテレワーク中の水害を想定した対策ができていない
2021年06月03日
8割以上がワーケーションの導入を未検討。ネガティブイメージは仕事と休暇の線引きが曖昧になる
2021年04月19日
テレワーク手当の実施率は約3割。福利厚生の課題は平等性、制度の利用率、経営層の理解など
2021年04月09日
9割が2020年度に会社のデジタル化が進んだと回答。2021年度に求めるものもデジタルツールの導入が最多
2021年03月04日
社員の健康管理が難しくなったが約7割。オンライン活用による新たな健康経営の取り組みが目立つ
2021年01月26日
緊急事態宣言対象地域の9割以上がテレワークを実施。2割の総務はテレワーク期間中も毎日出社
2020年12月22日
73.4%が対面研修のオンライン化に着手したが、うち59.0%がオンライン研修を対面に戻したいと回答
2020年11月12日
テレワークで会社の方向性を伝えにくくなったが8割。社員のエンゲージメント低下を実感
2020年09月30日
テレワークの方が従業員のメンタルケアが難しいが7割超。テレワーク推進でストレスが増えたと実感
2020年08月26日
これからの働き方はオフィスとテレワークの融合が7割超。オフィスの見直しは占有面積の縮小
2020年07月31日
新型コロナでやっておけばよかったBCP対策は、テレワーク制度の整備、情報の電子化など
2020年06月30日
緊急事態宣言中に完全リモートワークができた総務は1.6%。出社理由は郵便物の対応など

関連記事

  • 出社時の座席は抽選。座席管理システムで、固定席からフリーアドレスへソフトランディング PR
  • 通話内容を解析・可視化するAIツールで、リモートワークのコミュニケーション課題を解消! PR
  • ファンケル、企業の健康課題にあわせて、多様なサービスで健康経営をサポート! PR

特別企画、サービス