総務の引き出し(採用)
「5日以内に返事をください」と一斉送信していませんか? 受諾後辞退を招く内定の「出し方」とは
株式会社人材研究所 代表取締役社長 曽和 利光
最終更新日:
2025年06月17日

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ここ数年、学生が一度受け入れた内定をあとから辞退するというケースが目立つようになってきました。実際、さまざまな調査を見ると、2人に1人近くが内定受諾後に辞退しているようです。企業側としては、選考や面接、内定決定に至るまで多くの時間とコストをかけている以上、これは大きな打撃となります。内定受諾後辞退が起これば、再度候補者を探す必要が生じますし、現場との調整や計画の見直しも避けられません。採用全体の進行に悪影響を及ぼすことは明らかです。
では、なぜ内定受諾後辞退が起きてしまうのでしょうか。その背景には、企業側の内定の「出し方」にかかわる問題があることが少なくありません。どのように内定を伝え、どのようにそのあとをフォローするか。その一つひとつのやり方が、内定辞退の有無に大きくかかわっています。
内定受諾後辞退が起こりやすい状況とその改善策
まず多くの企業で見られるのは、内定通知を全ての学生に同じ文面で一斉送信してしまうという対応です。形式的な通知では、学生側に「自分はほかの誰かと同じに扱われている」「特別な評価をされたわけではない」という印象を与えてしまいます。
結果として、内定を受けたという実感や喜びが生まれず、その内定に対する気持ちの重みが薄れてしまうのです。これを避けるためには、通知の内容をできる限り個別に調整し、その学生ならではの強みや、選考中に印象に残ったエピソードなどを言葉にして伝えることが有効です。
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