ここ数年、中途採用市場の構造は大きな変化を遂げています。日本経済新聞社の「採用計画調査」によれば、主要企業の中途採用比率は2023年度の37.6%から2024年度には43.0%、さらに2025年度に46.8%まで上昇し、2026年度には50.3%と初めて半数を超えました。同社が「補充要員ではなく、戦略的に経営に取り込む企業が増えている」と総括するように、新卒中心の採用慣行は明確な転換点を迎えたといえるでしょう。
過去最高を更新する大企業の中途採用比率
この変化を象徴しているのが、伝統のある金融大手の動きです。2024年春の報道によれば、3メガバンクの2024年度採用計画における中途比率は45%と5割に迫り、三菱UFJ銀行に至っては中途採用計画が600人となり、初めて新卒の人数を上回る見通しとなりました。
こうした企業側の動きに対し、求職者側も呼応しています。総務省「労働力調査2024年平均」によると、転職者数は331万人と増加傾向にあります。これまで「希望するだけ」にとどまっていた層が、実際の転職行動に移り始めていることを示唆しています。さらに、浜銀総合研究所の集計では、正規雇用から正規雇用への転職者が2024年に99万人と、2012年以降で最多を記録しました。大企業同士の本格的な人材流動が、ついに始まったといえるでしょう。
リクルートワークス研究所の「中途採用実態調査(2023年度実績)」でも、「中途採用の割合を増やす予定(14.7%)」とする企業が「新卒採用の割合を増やす予定(11.1%)」を初めて上回っており、企業の採用投資は確実に中途採用へとシフトしています。
求職者は「会社に身を委ねる」のをやめた
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