休職・復職対応を「個別対応」から「社内ルール」へ 企業が整えておきたい6つのポイント
担当者や上司による個別対応になりがちな休職・復職対応。社内でルールを整備しておかなければ、本人だけでなく、上司や人事にも大きな負担が生じてしまいます。本稿では、企業が整えておきたい休職・復職に関する6つのルールを解説します。
予防だけでは、企業のメンタルヘルス対応は完結しない!
前回は、新入社員のメンタル不調を防ぐ「最初の3か月」について取り上げました。新年度の立ち上がり時期は、期待と緊張が入り混じりやすく、本人も周囲もまだ関係性が安定していないため、企業としては早期の声掛けや面談の設計が重要になります。配置や業務量、上司との相性、職場文化への適応など、さまざまな要素が重なりながら、メンタル不調の芽は少しずつ育っていくからです。
ただし、どれだけ予防に力を入れても、不調を完全にゼロにすることはできません。むしろ企業に求められるのは、予防に取り組みながらも「不調が起きたあと」の対応まで含めて設計しておくことです。実際の職場では一定の確率で、休職や退職にまで至る事案が発生します。そのときに毎回ゼロから考えるのか、あるいは一定のルールに沿って対応できるのかで、本人にとっても職場にとっても、負担の大きさは大きく変わります。
厚生労働省の「令和6年 労働安全衛生調査」では、過去1年間に、メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者または退職した労働者がいた事業所の割合は12.8%でした。これは、メンタル不調による休職・退職が、一部の特殊な企業だけの問題ではなく、多くの企業にとって現実に起こり得る実務課題であることを示しています。
つまり、休職・復職対応は「たまたま起きる例外的な出来事」ではありません。起こり得ることを前提に、あらかじめ対応の土台を整えておくべきテーマです。にもかかわらず、この領域は今なお、担当者の経験や上司の力量に依存した個別対応になりやすいのが実情です。
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