総務の引き出し(メンタルヘルス)
新入社員の早期戦略化と定着に効果あり! オンボーディングで活躍できる人材を育てる
さんぎょうい株式会社 メンタルヘルス・ソリューション事業室 室長 佐倉 健史
最終更新日:
2025年01月24日
人員不足による生産性や業務の質の低下が深刻化しているという声を現場でよく耳にします。今回は、採用した若年労働者がうまく組織になじみ、定着し、力を発揮してくれるようにするためのオンボーディング施策について解説します。
現代の労働環境の課題
少子高齢化や働き方の多様化に伴い、企業における人材の定着がますます重要になっています。特に若年層の従業員が早期に離職する傾向が強く、企業にとっては大きな課題となっています。人員不足が深刻な企業ではまさに事業継続にかかわる死活問題です。厚生労働省の調査によれば、事業所規模にかかわらず、新規学卒就職者の3年以内の離職率は高い水準を保っており、大企業でも4分の1以上が早期に退職しています。この現状から、若年層の職場への適応を会社として支援する施策、つまり、オンボーディングが必要であるといえるでしょう。
オンボーディングは、新入社員を組織文化になじませ、戦力となる一員として定着させるプロセスを指します。具体的には、研修、お世話・教育係としてのシスター・ブラザー制度、コミュニケーション促進活動など公式・非公式を含む広範な施策です。これらの施策を体系的に実施することで、若年層が抱える不安や課題に対応し、離職を防ぐことが可能になります。
筆者は、2023年3月に日本産業精神保健学会の研修会としてシンポジウムを企画・運営し、その際に基調講演をお願いした甲南大学経営学部の尾形真実哉教授にオンボーディングの基本を教わりました。そこで本記事では、基調講演として尾形教授にお話しいただいた内容などを参考にオンボーディングについてお伝えします。
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