月刊総務プラス

アンケート調査:

コロナ対策やテレワーク推進の影響で、約9割が2020年度に会社全体のデジタル化が進んだと回答。2021年度の総務体制に求めることも「デジタルツールの導入」が最多

2021-04-09 11:54

 『月刊総務』は、全国の総務担当者を対象に「総務の2020年度の振り返りと2021年度の展望に関する調査」を実施し、139名から回答を得ました。

【調査結果 概要】
・約9割の総務が2020年度は仕事の内容が変化した
・約9割が2020年度に会社全体のデジタル化の推進を実感
・デジタル化されたこと1位「採用・研修」2位「社内問い合わせ対応」3位「請求書・契約書」
・2021年度の総務体制に求めることは「デジタルツールの導入」が最多
・8割が総務のキャリアでロールモデル不在

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※グラフはクリックで拡大できます。

約9割の総務が2020年度は仕事の内容が変化した

2020soumu_gsoumu1.png 2020年度を振り返り、コロナの影響で総務の仕事の内容は変化したか尋ねたところ、「とても変わった」が19.4%、「やや変わった」が66.9%と、約9割の総務の仕事の内容が変わったことがわかりました(n=139)。

<変化したこと/一部抜粋>
・在宅勤務が増えてWEB会議で拠点間移動(出張)等がなくなり効率化できた。
・在宅中心となり、脱ハンコ・ペーパーレス化が進んだ。
・郵便代行などが増えたが、社員が出社しないため、備品補充などが減った。
・社会貢献、福利厚生関連業務が激減、一堂に会するイベントが無くなった。
・消毒作業等コロナ対応が増えた。

<特に増えた仕事の内容/一部抜粋>
・テレワークを実施するための施策や、zoom会議用のスケジュール調整、電話や口頭で済ませていたことがメールになったため時間を要するようになった。
・コロナ対策関連のルール決め、周知。
・緊急事態宣言に伴う勤務時間変更と労務管理。
・一時休業に伴う雇用調整助成金の申請。
・SDGs/ESG活動。

約9割が2020年度に会社全体のデジタル化が進んだ

2020soumu_gsoumu2.png 2020年度を振り返り、会社全体のデジタル化は進んだと思うか尋ねたところ、「とても進んだ」が25.2%、「やや進んだ」が62.6%と、約9割がデジタル化が進んだと回答しました(n=139)。

 デジタル化が進んだと回答した方に対し、デジタル化が進んだのはコロナ対策やテレワークの推進が関係していると思うか尋ねたところ、86.1%が「関係している」と回答しました(n=122)。






デジタル化されたこと1位「採用・研修」2位「社内問い合わせ対応」3位「請求書・契約書」

 どんなことがデジタル化されたか尋ねたところ、「採用・研修」が36.9%でもっとも多く、「社内問い合わせ対応」が33.6%、「請求書・契約書」が32.0%と続きました(n=122)。

2020soumu_gsoumu3.png

採用・研修:36.9%
社内問い合わせ対応:33.6%
請求書・契約書:32.0%
文書管理:27.0%
入退社・勤怠管理:24.6%
備品管理・発注:17.2%
給与・経費精算:16.4%
電話・受付:12.3%
株主総会・取締役会:11.5%
健康管理:10.7%
出張手配:9.0%
施設管理:7.4%
その他:24.6%

<その他/一部抜粋>
・会議資料の電子化
・RPAによる諸手続き簡略化
・社有車管理(ドライブレコーダー、GPSなど)
・会議、セミナー
・オンライン商談
・FAX

2021年度の総務体制に求めることは「デジタルツールの導入」が最多

 2021年度の総務体制に求めることについて尋ねたところ、「デジタルツールを導入してほしい」が44.6%でもっとも多く、「人員を補充してほしい」が30.9%、「総務もテレワークできるようにしてほしい」が23.0%と続きました(n=139)。

2020soumu_gsoumu4.png

デジタルツールを導入してほしい:44.6%
人員を補充してほしい:30.9%
総務もテレワークできるようにしてほしい:23.0%
現場の裁量権を増やしてほしい:22.3%
予算を増やしてほしい:21.6%
兼務ではなく専任にしてほしい:12.9%
仕事を減らしてほしい:10.8%
仕事を増やしてほしい:2.2%
求めることはない:6.5%
その他:7.9%

<その他/一部抜粋>
・新しい業務が増えてしまったことを理解してほしい。
・紙への依存をやめてほしい。
・みなとのコミュニケーションの場を増やしてほしい。

8割が総務のキャリアでロールモデル不在

2020soumu_gsoumu5.png 総務のキャリアを描く上で、ロールモデルとなる人はいるか尋ねたところ、80.6%が「いない」と回答しました(n=139)。

<2021年度の自社の総務部門の課題/一部抜粋>
・オフィスのレイアウト変更による新しい働き方の促進。
・ニューノーマル下での新しい働き方に応じた拠点の見直し。
・単純作業の自動化、デジタルツールの導入。
・DX担当人員の補充。
・総務の存在意義の確立。
・震災から10年を期にBCPの見直し。
・テレワーク対応の社内規定改訂。

<2021年度に総務部門で新しく挑戦したい施策/一部抜粋>
・BPO促進
・請求書・契約書電子化
・SDGsを推進する為の社内体制整備
・全経費の見直し、稼ぐ総務
・リモートイベントの実施など

<2021年度に自身の総務としてのキャリアアップのために挑戦したいことや取得したい資格/一部抜粋>
・社会保険労務士
・衛生管理者
・認定ファシリティマネージャー資格取得
・宅地建物取引士
・情報セキュリティマネジメント
・整理収納アドバイザーの資格を取って5S活動を進めたい

<総務としてのキャリアを描く上で、悩みや困っていること/一部抜粋>
・社内での総務の位置づけが低い。
・ロールモデルとなる人がいないのでキャリアアップのイメージがつかない。
・新しいことをやりたいが、人員が少なく振り先がない。
・総務はどうしてもだれもやらない仕事の担当、何でも屋という位置付けになりがち。実は、各担当の業務内容を広く把握しなければできない仕事なのに、そのように思われていない。評価が低い。
・通常業務が忙しくて新しい知識の習得等に時間が取れない。

総評

 今回の調査では、2020年度の総務は新型コロナウイルスに伴う業務ボリュームや内容の変化が多くあったことや、2021年度は一層デジタル化を推進したい意向が強くあることがわかりました。

 新型コロナ感染対策のため、テレワーク準備やオフィス内の衛生管理をはじめ、総務部門は迅速な対応が求められた1年でした。新型コロナという黒船により、働き方改革は半強制的に進んだとも言えるでしょう。調査結果にもあったように、デジタル化が進んだのはわかりやすい変化です。この波に乗って総務のDXを推進することが、会社全体の生産性向上へと導くでしょう。

 2021年度の課題の中で、総務の地位向上や存在価値に関する声も複数ありました。例えば、鳴るかわからない電話のために緊急事態宣言中に出社を命じられたことへの悲しみを訴えるエピソードも寄せられました。総務の社内評価についてはしばしば課題に挙がります。変化の大きい環境の中で総務が戦略的な仕事をする道標を作るべく、『月刊総務』はこれからも総務の現場に役立つ事例を発信してまいります。


【調査概要】
調査名称:総務の2020年度の振り返りと2021年度の展望に関する調査
調査対象:『月刊総務』読者、「月刊総務オンライン」メルマガ登録者ほか
調査方法: Webアンケート
調査期間: 2021年3月22日〜3月29日
有効回答数:139件

■調査結果の引用時のお願い
※本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、出典元の表記をお願いします。
例:「『月刊総務』の調査によると」「『月刊総務』調べ」など