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「人生100年構想」に向けて、被用者保険の適用が拡大されたり、年金の受給開始時期の選択肢が拡大されたりなど、年金制度が改正されています。ここでは、公的年金制度について解説していきます。
「高齢者の生活を支える公的年金制度の基礎知識(2) 年金制度の手続き」はこちら
わが国の年金は3階建て構造
公的年金制度は、わが国の社会保障制度の中でも核をなす存在であり、老齢年金、障害年金、遺族年金という3つの機能を持っています。中でもいちばんウエートの大きいのが老齢年金であり、われわれの老後の生活保障には欠かせないものです。
年金も保険の一種です。保険というものは、何らかの事故により財産上の損失が生じたとき、多数の者が金銭(=保険料)を出し合い、その資金によって金銭等の給付がされ、損失の穴埋めをする仕組みです。
では、老齢年金にとっての保険事故とは何でしょうか。障害年金や遺族年金に比べてイメージできないかもしれません。実は年金の保険事故は「長寿」ということになります。高齢で長生きをすれば生活資金はいずれ枯渇してしまうでしょう。それを補うために年金が存在するのです。
わが国の老齢年金制度は、よく3階建て構造と表現されます。1階が国民年金(老齢基礎年金)、2階が老齢厚生年金、3階が企業年金です。このうち1階の老齢基礎年金と2階の老齢厚生年金が公的年金で、3階の企業年金は私的年金の一種となります。サラリーマンは必ず2階部分までは加入するのですが、大きな会社ではこれに加えて企業年金を上乗せして、より充実をはかっているという構図です。
国民年金は一定の年齢になると全ての国民が加入対象に
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