1ヶ月のアクセスランキング
ここでは、暴力団排除条項と、反社チェックに必要な情報リソースについて確認していきましょう。
「反社会的勢力排除に向けた社内体制整備の基礎知識(1) 反社排除体制の重要性」はこちら
暴力団排除条項をレビューするチェックポイント
日常的にレビューする契約書には必ずといっていいほど、暴力団排除条項が規定されるようになりました。暴力団排除条項をレビューする際のチェックポイントは、次の2点です。
1.契約解除の要件として
反社会的勢力の定義が適切に定まっているか。この点は次の項目で解説します。
2.契約解除の効果として
暴力団排除条項の法的効果として、無催告解除だけではなく、期限の利益喪失条項や損害賠償請求等の規定が網羅されているか。
契約書に必要な反社会的勢力の定義とは
契約書には「反社会的勢力」の定義が必要です。冒頭で企業指針が定める「反社会的勢力」の定義を説明しましたが、抽象的過ぎるので、実際の契約実務では使うことはできません。そのため、暴力団排除条項では、下記のひな型(「反社会的勢力」の定義)のように「反社会的勢力」を定義する必要があります。ここでポイントとなるのは下線部の2つです。
暴力団排除条項のひな型
甲は、甲、甲の役員、実質的な経営関与者が、暴力団、暴力団員、暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋等、社会運動等標ぼうゴロまたは特殊知能暴力集団等、その他これらに準ずる者(以下あわせて「反社会的勢力」という)ではなく、かつ次の各号のいずれにも該当しないことを、現在及び将来にわたって表明し保証する。
- 反社会的勢力が経営を支配していると認められる関係を有すること
- 反社会的勢力が経営に実質的に関与していると認められる関係を有すること
- 甲もしくは第三者の利益を図る目的または第三者に損害を加える目的を以てするなど、不当に反社会的勢力を利用していると認められること
- 反社会的勢力に対して資金等を提供し、または便宜を供与するなどの関与をしていると認められること
- 役員または経営に実質的に関与している者が反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有すること
※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。