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近年、障がい者雇用の視点に変化があり、多くの企業が身体的なことだけではなく、社会的、制度的、心理的な「バリアフリー」の導入に注目しています。今回は、障がい者雇用の基本ついて学んでいきましょう。
「バリアフリーな企業を目指して! 障がい者雇用の基礎知識(2) 雇用をする前と後の対応」はこちら
障がい者の雇用形態について
障がい者の雇用形態には、2つの種類(一般就労、福祉的就労)があります。一般就労は、通常の労働者と同様に労働契約を結び雇用され、福祉的就労は、障害者総合支援法を根拠に設置されている施設(就労移行支援事業所、就労継続支援A型事業所、就労継続支援B型事業所)での就労です。
福祉的就労は、一般就労が困難な障がい者に職業訓練や就労の場を提供するものです。就労移行支援事業所は、就業に関して必要な知識および能力の向上や必要な訓練などを行う場所で、就労継続支援事業所は、就業をしながら就業に関して必要な知識および能力の向上や必要な訓練を行い、一般就労を目指す場所です。B型が完全に福祉的就労であるのに対し、A型は労働契約を結ぶので福祉と労働の2つの側面を持ち、最低賃金などの適用があります(図表1)。
図表1:障がい者の雇用形態
種類 | 関係する法律 | 就労場所 |
---|---|---|
一般就労 | 障害者雇用促進法 | 一般企業、特例子会社など |
福祉的就労 | 障害者総合支援法 | 就労移行支援事業所 |
就労継続支援A型事業所 | ||
就労継続支援B型事業所 |
障がい者の雇用の促進などに関する法律について
企業が障がい者を雇用する際に最も重要な法律である障害者雇用促進法では、障がい者の職業生活について、差別の禁止や合理的配慮などが定められています。
この法律では障がい者を「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)、その他の心身の機能障害により、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、または職業生活を営むことが著しく困難な者」と定義しています。ここで「障害者雇用促進法の対象となる障がい者」と「障害者雇用率の対象となる障がい者」は違うということを理解しておく必要があります。
また、障がい者を雇用するにあたって、障害者雇用促進法のみを遵守すればよいわけではなく、障害者基本法、障害者差別解消法、障害者虐待防止法、障害者総合支援法などの法律の理解も重要です。
障害者雇用率制度について
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