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近年、SDGsやサステナビリティという言葉とともに、「ESG」という言葉を耳にする機会が増えました。投資にかかわる概念とわかっていても、詳しくは知らない方も多いのではないでしょうか。ESGとは何か、なぜ重視されているのか、企業は何をすべきなのか、ESGのポイントについて本稿にて解説していきます。最後にESGに対応するためには、企業は何から取り組んでいくべきか、確認しましょう。
知っておきたいESGの基礎知識(1) ESGを理解するはこちら
知っておきたいESGの基礎知識(2) 7つのESG投資手法はこちら
投資家が求めているもの
これまでのお話でご理解いただけるかと思いますが、機関投資家が投資先企業に求めているのは、「SDGsやESGへの貢献」等といった抽象的な表明ではありません。具体的に長期リスクにどのように対応し、機会を捉えるかを戦略として示すとともに、実際のアクションや実績の情報開示が必要となります。
このようにお話をすると、「結局、投資家向けの株価対策なのか?」という声を聞くこともあります。率直に回答するのであれば、その通りです。しかし、その投資家が求めているのは、長期的なリスクと機会に対応する戦略と、それを管理するガバナンス体制の整備です。つまり、ESGは「メリットがあれば施策単位で検討すべき小論点」ではなく、そもそも「経営戦略上、重要な大論点の一つ」と捉える方が適切です。
たとえば、インターネットサービスの会社がサイバーセキュリティについて対応することや、飲料メーカーが高品質の水源を確保・保全することは、いうまでもなく経営戦略上、重要な論点です。いずれも欠けていると収益への影響が避けられないでしょう。その半面、サイバーセキュリティは「社会」や「ガバナンス」、水は「環境」の観点でESGの重要なテーマとしても捉えることができるのです。
進むカーボンニュートラルの動き
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