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『月刊総務』2024年10月号の特集では、「『ぶらぶら総務』のススメ」と題し、総務の情報収集と情報の活用法について紹介されています。私は、Chapter2で情報収集・整理術について解説しました。私の解説だけでなく、特集全体を通じて「ぶらぶら総務」の有用性はご理解いただけたと思いますが、広報を担当する総務の方にとっては、広報分野における「ぶらぶら」の仕方や、そのメリットなどを、より具体的にイメージできるとさらに有用なのではないでしょうか。今回は、私が実践していた「ぶらぶら総務(広報バージョン)」を3つご紹介しましょう。
(1)社内をぶらつく
1つ目は、文字通り、定期的に社内をぶらつくことです。
私は、2つの組織で広報業務を経験しています。1つでは、外部向け広報誌を担当しており、広報誌に載せる記事・原稿の取材・執筆・編集をしていました。複数人で編集・制作していたので、担当分野が決まっていたため、私は週に1回は必ず、自分の担当領域に関連する部署に行き、新しいネタがないか、世の中全体で動きがないかなどを確認していました。
もう1つでは、いわゆる広報業務を担当しており、報道対応、社内広報、危機管理広報など全般的に実務を手掛けていました。こちらは複数の事業部門が建物・拠点ごとに分散されていたので、定期的にぶらつくことは物理的にできませんでしたが、足を運べる範囲の部門には少なくとも月に1回はぶらつきに行く、離れた拠点には年に数回はぶらつきに行くことを自分の中で決めていました。
定期・不定期にぶらつくことで、たとえば公表できそうなネタがある場合、内容が固まる早い段階から相談してもらえるようになります。このメリットは大きく2つ。いつどのような規模感の外部公表や社内報ネタが発生しそうか見通しが立つので、実務の計画を立てやすくなります。また、早い段階からネタの内容がわかるので、内容が固まり切る前段階から公表時にどのような切り口や要素があると有効かを担当部署に助言できます。広報側の意向を反映しやすくなるのです。
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