1ヶ月のアクセスランキング
6月といえば株主総会の時期です。株主総会は総務部門が担当することが多いため、準備のピークを迎えている読者も多いことでしょう。東京証券取引所は、3月期決算企業の株主総会の実施時期を取りまとめて公表しています。昨今は株主総会の開催日が分散傾向にありますが、6月下旬(今年でいうと6月18日~6月30日)というくくりで見ると、3月期決算企業の約96%がこの時期に株主総会を実施しています。株主総会では一般的に役員の選任が行われます。会社によっては社長交代や役員変更が発生しているのではないでしょうか。そこで今回は、株主総会後の経営体制変更に伴う社内広報について扱います。
社長交代の場合 ―― 新社長メッセージ
一般的に社長交代は、株主総会の数か月から数週間前に社内外に発表します。発表時に就任に当たっての抱負やあいさつを発信することが多いですが、前任社長への配慮から発表時ではなく就任時に抱負やあいさつを発信するケースがあります。
社内広報を担当していると、新任社長から何を発信すべきか聞かれることがあるでしょう。新社長の抱負は、大きく3つの要素を述べることが多いです。
1つ目の要素は、前任社長の経営の方向性を引き継ぐこと。社長交代は、新たな中期経営計画が始まるタイミングや、中期経営計画の期中に発生することが多いです。すでに社内外に発表した中計を着実に実行する旨を述べることは、いわば「鉄則」です。社長の交代は、ステークホルダーの注目度が高いですが、人が代わることで経営の方向性が大きく変化しては、ステークホルダーは会社としてのガバナンスが機能していないように受け止めてしまいます。特に従業員は、社長交代に対する期待と不安が入り交じっていますので、戸惑わないように、「大きくは変化させない」というメッセージが大切です。
※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。