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前回までに「従業員エンゲージメント」の定義と構成要素、社内広報でのアプローチの仕方を解説してきました。従業員エンゲージメントと同様に、使用頻度が多い一方で、理解があいまいになりがちな言葉に「一体感」があります。今回から2回に分けて、一体感の理解と社内広報への落とし込み方を紹介します。
一体感とは
さまざまな辞書で「一体感」を調べると、「気持ちや考えがまとまる」「一方向に向いていると感じる」等の表現が共通します。一体感は「大勢の人の気持ちや考えが一つにまとまること」と定義できるでしょう。
たとえば、私は中学から部活でバスケットボールをしていましたが、チームが一つにまとまったときは「強い」です。特に、自分たちと同等または少し強い相手と対戦しているとき、試合に出ているメンバーは集中力が高まり相互に動きが連動し、試合に出ていないメンバーは、コート外からの指摘と応援・激励をバランスよく行い、監督は「そのままでいいぞ」の一言で済む状態です。
必ずしも運動部固有のものではなく、学年・学級単位の運動会、学芸会、音楽会などで、最初はバラバラだった感覚が、本番が近づくにつれてまとまりを持ち、当日を迎えた経験がある人は多いのではないでしょうか。
組織で必要な一体感とは
一体感は、人によっては仕事に臨む姿勢・行動や考え方などの全てを同質・同一化するべきものと捉えてしまう場合があります。ところが、一体感と同質・同一化とは大きく異なります。みなさんが過去に経験した、部活や運動会などでの一体感は、参加しているメンバーの個々の気持ちや考え方が全て同質・同一ではなかったはずです。
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