最近の有名タレントの不祥事を巡る新聞記事の中で、ハラスメント行為が大きく報道される背景として、「ビジネスと人権」が企業責任として厳格に求められるようになったことが指摘されていたので、今回はこの問題を取り上げる。
「ビジネスと人権」とはどういうことか
「ビジネスと人権」とは、「企業には、事業活動を行う主体として、人権を尊重する責任があり、全ての企業は他者への人権侵害を回避し、救済する活動を果たし、結果として持続可能な経済・社会の実現に寄与する責任がある」という国連の指導原則に基づく活動である。
これは、1948年に国連で採択された「世界人権宣言」、1966年国連総会において採択された「国際人権規約」において人権宣言が条約化されたことに由来する。そして、1998年にILO(International Labour Organization:国際労働機関)総会で採択された「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」(以下、ILO宣言)、2011年に国連人権理事会が支持した「ビジネスと人権に関する指導原則」という国際法上の文書が根拠になっている。2022年にはILO宣言が改定され、さらに安全衛生の項目(ILO第155号、第187号条約)が加わった。
日本政府は、前記国連指導原則を踏まえて、2020年に「『ビジネスと人権』に関する行動計画(2020年~2025年)」を策定公表した。そして現在これに基づくさまざまな取り組みを進めている。
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