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今回は、来期のインターナル・コミュニケーション(IC)領域の業務計画において、意識すべき具体的な2つのテーマを紹介します。
来期のIC領域の業務計画で意識すべき2つのテーマ
前回は、インターナル・コミュニケーション(以下、IC)の注目度が高まっている背景を整理しました。ICの潮流を押さえることで、来期の活動計画策定につなげてもらうためです。
内容をざっくり振り返ると、ICの注目度向上の起点は、人事の領域で2010年頃から組織開発のブームが再燃していたことにあると説明しました。組織開発とは、働く人同士の関係性に焦点を当てた概念です。もともとは人事領域を中心に語られてきましたが、その範囲を大きく超えることはありませんでした。しかし、「心理的安全性」という、人の関係性を重視する概念が登場したことで、経営層から現場の従業員に至るまで、社内コミュニケーションを活性化し、人と人との関係を良くしていくことが重要だという共通認識が広がったのです。
また、組織開発の手法としてワークショップを取り入れるケースも多く見られます。もともとは人事領域における研修の一環として用いられることが多かったこの手法ですが、近年では、企業理念やパーパスの検討・浸透の場にも活用されるようになりました。その結果、「双方向性」のあるコミュニケーションを重視することの重要性が、組織全体で共通認識として広がっています。
このように、ICへの注目が高まっている背景には、人の関係性の基盤にある「心理的安全性」や、双方向のやり取りを重視する「コミュニケーション手法」の広がりがあります。こうした流れを踏まえると、ICは今、「組織全体や職場内でのタテ・ヨコ・ナナメの関係構築を強化し、心理的安全性を高めながら、一方向・双方向のコミュニケーションを適切に使い分ける」という方向に進んでいるといえるでしょう。
では、来期のIC領域の業務計画において、何を意識すべきなのでしょうか。ここでは、その具体的なポイントを2つのテーマに絞って紹介します。
会社全体で心理的安全性を担保する
心理的安全性を高めるためには、「何をいっても批判されない」「失敗を許容して次の機会に生かす」「質問・相談がしやすい雰囲気づくり」といった取り組みがポイントになります。
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