2026年9月に掲載された「総務のマニュアル」と「総務の引き出し」をご案内します。
- 総務のマニュアル:総務をはじめとするバックオフィス部門において話題のテーマの実務ノウハウを、毎月短期集中連載として複数回に分けて紹介
- 総務の引き出し:業務に直結する最新トピック(広報/労働法/労務管理/AI/採用/メンタルヘルス/コミュニケーション/リスクマネジメント/SDGs/オフィス/税務/人事教育研修)について各専門家が解説
総務のマニュアル「 脱『なんちゃってデジタル化』 総務が主導するペーパーレス化ロードマップ」
「紙をゼロにする」は間違い? ペーパーレス化を成功させるための「現状把握」3ステップ

ペーパーレス化を推進しても紙が減らない、かえって業務が煩雑になる――。そんな課題に直面していませんか? 「紙をゼロにする」ことが目的化すると、かえって非効率を生みます。本当に必要なのは「紙とデジタル」の最適な使い分けです。本企画では、総務部門が直面しやすい「形骸化したペーパーレス化」を打破し、真のデジタル移行を実現するプロセスを解説。印刷会社を経営してきた筆者の経験や知見から、現状把握のポイントやツールの選び方、社内定着の方法などについて3回に分けてお伝えします。
「印刷禁止」施策はNG? 既存ツールで実現する、無理のないペーパーレス推進と環境の見直し

前回は、自社で利用している紙を整理し、「電子化できるもの」と「紙として残す価値があるもの」を見極める方法をご紹介しました。ここまで整理できると、多くの企業は「では、どのツールを導入すればよいのか」と考えます。しかし、ペーパーレス化をしている企業は、いきなり新しいシステムを導入しているかといえばそうではありません。最初に確認するのは、「現在の自社環境でどこまでデジタル化できるのか」という点です。総務部門は会社全体を横断して業務を把握できる立場だからこそ、まずは社内のデジタル基盤を整理することから始めましょう。
【業務プロセスの見直しと失敗しないツール選びチェックシート】
「紙に戻る」原因はどこにある? システム導入で終わらせない、ペーパーレス定着のための6ステップ

「念のため印刷しておこう」「紙の方が探しやすい」「電子より紙の方が早い」――。システムを導入したにもかかわらず、数か月後には紙が増え始めてしまう企業も少なくないのではないでしょうか。
この原因は社員の意識が低いからではありません。人は便利な方法を選びます。電子より紙の方がスピーディーであれば紙を選びます。探すのに時間がかかれば印刷します。承認が遅ければ紙で回覧します。つまり、紙に戻る理由は「人」ではなく「仕組み」にあります。総務部門の役割は、社員に我慢を強いることではありません。紙を使わなくても仕事が進む環境を設計することです。そこで最終回となる今回は、ペーパーレス化定着のための6つのステップについて紹介していきます。
総務の引き出し(広報)
「やりがい」がある従業員ほど、なぜ失敗を隠すのか? エンゲージメントとガバナンスの危うい関係

「エンゲージメントを高めよ」——。人的資本経営が叫ばれる昨今、多くの総務・人事担当者が経営陣からこの号令を受けています。特に上場企業の場合は、エンゲージメントサーベイの結果をESGデータの一つとして公開することが、ESG評価に直結するため、多くの企業・組織で、業界平均と比較可能なエンゲージメントサーベイを導入しています。
ところが、私たち株式会社タンシキが実施した「感情的報酬に関する実態調査」の結果、見かけ上のエンゲージメントスコアを追い求めることには恐ろしい「罠」が潜んでいることがわかりました。前回までに、声上げ文化を支える感情的報酬の定義やエンゲージメントサーベイとの関係を整理しましたが、今回はこれをデータから確認していきます。
総務の引き出し(労働法)
外国人採用で企業が留意すべきことは? 2026・27年改正「外国人雇用管理指針」対応ポイント

厚生労働省の「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ」によれば、2025年10月時点で、日本で働く外国人労働者数は257万人を超え過去最高を更新し、10年前(2015年)と比べて約2.8倍に急増し、外国人を雇用する事業所も37万か所を超えた。産業別では、製造業が全体の24.7%でトップであるが、近年は医療・福祉(前年比25.6%増)、宿泊・飲食サービス業(同17.1%増)、建設業(同16.1%増)など、単に人数だけでなく受け入れ企業も広がりを見せている。
他方で、不法就労、低賃金や劣悪な労働環境およびそれに伴う職場からの逃走後の不法残留などが社会問題となり、これを受けて、2026年1月23日に「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合対応策」が関係閣僚会議において取りまとめられた。また、2027年4月1日には、これまでの技能実習制度に代わる新たな外国人人材育成の仕組みとして育成就労制度が創設される。
このような状況を踏まえ、秩序ある共生社会の実現に向けて、事業主による適正な雇用管理および雇用管理の改善が重要であるとして、今般、「外国人雇用管理指針」(正式名称「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」)において事業主が講ずべき必要な措置が見直されることになった。
総務の引き出し(労務管理)
【8月改正】産業医の辞任等の報告も義務化 企業が確認すべき労働者健康管理体制と法的対応

2026年8月1日から、産業医の選任の場合に加え、辞任、解任、退任の場合にも労働基準監督署に報告することが義務付けられました。今回は、この法令改正の内容や産業医による労働者の健康管理等のために事業者が行わなければならないことについて、確認してみましょう。
総務の引き出し(AI)
AIを導入しただけでは業務は改善しない 人とAIが協働するために総務が整えるべき仕組みとは

本連載では5回にわたり、AIと人が協力して働くための仕組みづくりを考えてきました。今回は、第1回から第5回までの内容を振り返りつつ、AI時代に「誰が何を決め、どう責任を持つのか」という、これからの組織の在り方をまとめます。
総務の引き出し(採用)
メンタル既往歴での「一律線引き」が損失に? 不調経験者の受け入れが採用力強化につながるわけ

採用のご相談を受けていると、時折、こんな声をうかがうことがあります。「応募者のメンタル面の既往歴を、どうにか確認できないだろうか」「ストレス耐性の検査結果が低い人は、一律で見送るルールにしようかと思う」――。最初に申し上げておきたいのは、こうした声を責める気持ちになれない、ということです。背景にあるのは多くの場合、悪意ではなく切実さだからです。入社後に体調を崩したら、本人が何よりつらい思いをします。受け入れた現場にも負荷がかかります。会社には安全配慮義務があり、人事・総務の担当者は、その重い責任を日々背負っています。実際にメンタルヘルス対応に当たる方の苦労を思えば、「入り口で慎重になりたい」という心理は、ごく自然なものだと思います。かくいう私自身、事業会社で採用責任者をしていた頃、同じ不安を抱えて選考に臨んでいました。ですから本稿は、誰かを断罪するためのものではありません。
総務の引き出し(メンタルヘルス)
順調に見えても実はギリギリ…… 突然の休職を防ぐ、がんばるエース社員の守り方

人事や総務の担当者から、「あの人が休職するとは思わなかった」という言葉を聞くことがあります。高い成果を安定して出し、責任感が強く周囲から厚く信頼されていた従業員が、ある日突然、出社できなくなることがあるのです。
背景にあるのは、「成果が出ているから大丈夫」という思い込みです。こうした状態は「ハイパフォーマーうつ」と表現されることがあります。ただし、これは医学的な正式診断名ではありません。本稿では、成果を維持している社員の内側で心身の消耗が進み、不調が周囲から見えにくくなっている状態を便宜的にこう呼びます。
総務の引き出し(コミュニケーション)
もう「知らなかった」とはいわせない! 総務が実践すべき「読まれる社内周知メール」の作り方

総務部は全社員に向けて健康診断や研修、制度変更などを案内することがあります。その際に返信や提出物をお願いすることもあるでしょう。社内周知をするとき、「メールを送ったのに『知らなかった』といわれる」「締め切り直前になって質問が集中する」「案内文に書いてあることを問い合わせられる」「未提出者への催促に時間を取られる」といった悩みはありませんか? このままでは総務部の仕事は増える一方です。今回は社内周知のコツをお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
総務の引き出し(人事教育研修)
「正社員だから高い」で説明できる? 同一労働同一賃金に対応する給与設計のポイント

2026年10月、「同一労働同一賃金」の関連ルールが改正されます。今後は、正社員と非正規社員の待遇差について、これまで以上に客観的で合理的な説明が求められます。「正社員だから」という理由だけで差をつけることは、もはや難しくなりました。今回は、待遇差に納得感を持たせるための人事制度設計のポイントを解説します。
総務の引き出し(リスクマネジメント)
「爆破する」とのメッセージ……いたずらと決めつけないで! 判断に迷う犯罪予告への対策ガイド

会社や役職員に対して、「爆破する!」「社長を殺してやる!」などと犯罪を予告するメッセージが送られてくることがあります。このような渉外対応について、多くの会社では総務部門(リスクマネジメント部門が独立して設置されている会社は同部門)が行うことになっています。担当者が悩む点は、警察に相談することは当然としても、次に行う対策について、実害がなくメッセージが届いただけの状況で、どこまで詳細な対策を講じるかの決定と実行ではないかと思います。今回は犯罪予告事案の対応へのポイントを紹介いたします。
総務の引き出し(SDGs)
性能だけでなく「修理・再利用のしやすさ」が競争力に 企業に求められるエコデザイン要件とは

これからのものづくりでは、価格や機能だけでなく「長く使えるか」「修理できるか」といった環境への配慮が重要になります。今回は、耐久性や修理のしやすさなど、これからの製品づくりに必要な考え方と企業の取り組みを解説します。
総務の引き出し(オフィス)
雑談や相談が自然と生まれる仕掛けとは? 滞在時間や動線、距離感から考えるオフィス戦略

オカムラが行ったオフィスで働く人を対象とした働き方や働く場に関する調査によると、オフィスで働くことの価値として、同僚や上司・部下と仕事に関するコミュニケーションが取りやすいことや、雑談のような気軽な会話がしやすいことが上位に挙げられています。
このようなオフィスでの気軽な会話が、相手の人柄や担当している仕事を知るきっかけとなった、さらには、自分では気付かなかった仕事に役立つ情報を得たり、仕事の悩みを相談したりする機会につながったという経験がある方もいらっしゃるでしょう。
そこで、ワーカー同士がオフィスで居合わせるからこそ生まれる気軽な会話をテーマに、仕事にどのような効果をもたらすのか、また、気軽な会話を生み出しやすいオフィスづくりや運用のポイントは何か、オカムラの調査・研究成果を交えて紹介します。
本誌転載「従業員の成長につながる『静かな退職』への向き合い方」
「辞めないけどやる気なし」価値観の変化で変わる仕事への向き合い方 「静かな退職」が広がるわけ

最近、職場で「積極的に仕事を広げようとしない」「意欲が見られない」と感じる従業員はいませんか? それは、「静かな退職」のサインかもしれません。「静かな退職」という言葉は否定的に捉えられがちですが、本稿ではまず、「静かな退職」とはいったい何なのか、どのような状態のことなのかを概観します。その上で、「静かな退職」に対する企業の向き合い方について解説します。
「静かな退職」状態の従業員が増えると何が起きる? 組織への影響と知っておきたいSOSサイン

前回は、「静かな退職」の基礎知識と、その背景にある仕事やキャリアに対する価値観の変化について紹介しました。今回は、「静かな退職」が組織に与える影響や、従業員に表れるサインについて解説します。
「静かな退職」を防ぐには何が必要? やる気を本人任せにしない成長機会と職場環境の整え方

前回は、「静かな退職」が組織に与える影響や、従業員に表れるサインについて紹介しました。今回は、企業がすべき「静かな退職」への対応について解説します。
単発企画
市街地にも潜む「クマ」リスク。BCP視点の備えは? 総務が知るべき3つの警戒レベル別対応ガイド

「クマの出没」や「クマの被害」は、以前は山間部での問題でしたが、ここ数年は住宅地や市街地など、人間の生活圏での脅威が高まっています。「山の餌が不足しているから里に下りてきた」というだけではありません。その背景には、狩猟が減ったことによるクマの個体数の増加や、山村部の人口減少と耕作放棄地の増加、平地は食べ物を得やすいと学習したクマが増えていることなど、実にさまざまな要因があるのです。
これらはいわば構造的な問題であり、一朝一夕には解決できそうにありません。人の生活圏でクマとニアミスが起こる状況は、今後もしばらく続くことでしょう。もちろん一般住民だけの問題ではなく、企業もまた、従業員の通勤や外出、屋外作業、事業所周辺などでの遭遇を想定し、平時から備えておくことが重要になります。クマ対策は一時的な注意喚起ではなく、従業員や訪問者の安全を守るための継続的なリスク管理として取り組むことが肝要です。
※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。
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