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2013年創業、「ninaru」などの育児支援アプリを主軸に、家族を幸せにするサービスを展開している株式会社エバーセンス。対面を大事にしてきた同社が、このコロナ禍でリモートを強みとする組織へと方針転換。オフィスを縮小移転し、働き方の選択肢を増やす中で新しいコミュニケーションの形も発見し、業績は好評だという。
取材・文◎石田ゆう子
対面一択のこだわりを捨て「ハイブリッド型」勤務へ
「家族を幸せにすることで、笑顔溢れる社会をつくる。」とのビジョンの下、Webメディアの企画・運営、育児支援アプリの企画・開発をしている同社。「現在はママ・パパ向けのアプリが中心ですが、広い意味での家族を幸せにすることが社会全体を幸せにする、との考えで事業に取り組んでいます」と、コーポレート部部長の真辺藍さんは話す。
組織作りにおいても「自分たち自身が幸せな家族生活を送る。一人ひとりがご機嫌に働いて、活き活きと人生を楽しむ」ことを大切にしており、会社はそのサポートをしてきた。ただ、働き方については、創業当初、あまりに自由にしてしまったために、スタートアップに必要な事業の成長が伴わなかった。そこからは出社を基本とし、対面で良いものづくりができる組織作りにこだわってきた。しかし、2020年4月、コロナ禍でやむなくフルリモート体制に。それでも最初のうちは、状況が落ち着くまでの我慢だと考えていた。
だが、コロナはなかなか終息しない。さらに7月、社内アンケートを取ったところ、「いつまでリモートが続くのか」との不安の声があふれていた。そこでトップは、「これからは、リモートワークを武器にして、良いものづくりができる組織にしていく」と決断。8月から出社の判断はチームに任せることにし、9月、各自が在宅で必要なものをそろえられるリモート補助を支給。2021年1月、出社とリモートワークの「ハイブリッド型」勤務制度を正式に導入。
「良いものづくりをする」という軸だけはぶれないようにして、出社か在宅かは、個人の希望や、チーム内の相談で決めてもらうようにした。現在は、毎日出社している人もいるが、「ディスカッションなどのため」に、週2日程度出社している人が多いという。
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