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2020年、創業100年を迎えた国際自動車株式会社。業界に先駆けて新卒採用に注力し、働き方改革をスタート。女性活躍推進にも取り組み、2019年には、妊娠中の女性社員の働きやすさ向上に向けた「プレママサポートプログラム」を導入。こうしたさまざまな施策によって、女性を含めた若手人材の定着率向上につなげている。
取材・文◎石田ゆう子
実は残業が少なく、有給も取得しやすいことが強みに
kmブランドでおなじみ、タクシー、ハイヤー、バス事業を展開する同社。働き方改革のきっかけは10年ほど前にさかのぼる。当時、タクシー業界は中途採用がメインで、社員の年齢層は高かった。「このままでは業界の将来はない。もっと若い人や女性に働き手になってもらおうと、採用部門から刷新。若手中心の採用専門チームを編成し、若い人に訴求できるようなホームページを作成するなど、新卒採用に取り組むことから始めました」と、取締役総務部長佐々木達也さんは話す。2010年、初の大学新卒ドライバーが入社。以降、年々増加し、2013年には、43人に。うち2人は女性だった。
働き方改革というと、労働時間の課題に目がいきがちだが、もともとタクシー業は、お客さまの命を預かる公共交通機関としての仕事。法律で厳しく労働時間が定められている。多くの社員が担当する隔日勤務の働き方でいうと、1回の勤務で残業は約2時間までしかできない。月に11回出勤したとしても、残業は22時間。意外に少ない。さらに、有給休暇などを組み合わせることで、長い休みも比較的取りやすい。会社もシフトの組み方など協力的だ。「そういう働き方を魅力的だと感じる若い人は多い。以前は大々的にうたっていなかったのですが、わかりやすく伝えていくようにしました」。
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